光栄堂楽器店
茨木 琢真様

少子化や市場の成熟化によって、縮小傾向にあると言われる楽器業界。北海道小樽市の株式会社光栄堂楽器店は、実店舗で手に取らないと購入されにくいとされてきた楽器をネット通販することに着手。地域から全国にマーケットを広げることで獲得できた新たなリピーター、Amazon出品サービスを利用することで出会った新たな顧客に向けて、どのような商品を届けようとされているのか、Webショップ担当の茨木琢真様に伺いました。
ネット通販を始めて、日本全国が競合という意識に

Q: 2005年頃から楽器のネット通販を始められたとのことですが、当初の反応はいかがでしたか?

これからネットでの販売がさらに拡大していくと感じており、販路拡大の機会だと考えて参入を決めました。はじめは、オークションサイトへの出品からスタートし、他サイトへも出店・出品を拡大させていったという経緯です。

当時から、ゲームソフト以外にもトレーディングカード類を取り扱っていたのですが、実店舗で売れ行きの良くなかった商品をインターネットで販売してみたところ、意外なほど反響がありました。トレーディングカードという商品の特性上、手に入りにくいものを収集したり、それを交換し合うという本質があるため、地方の一地域では売れにくいような商品でも、全国区になれば需要があったということでしょうね。

その後、ゲームソフトを販売するようになり、出荷量も増えてきたことから本格的にインターネットでの販売を行うようになりました。当初は在庫量の多いものを中心に販売するようにしていましたが、そこから徐々にアイテム数を増加させていきました。

Q: Amazonでは2008年から出品を開始されましたね?

ゲームに関しては、旧製品や中古品の場合でも、トレンドや新製品の発売などによって、価格が大きく上下することもあるため、価格に関しては常に市場の動きをチェックして調整するようにしています。

Q: Amazon出品サービスで評価いただけている点はどのような点ですか?

新たな販路開拓を検討していたタイミングで、Amazonの営業の方から連絡を頂いたのがきっかけです。出品開始直後から順調に売り上げは伸びてきました。価格の優位性があったということと、Amazonの客層と弊社の扱う商品がマッチしていたということがあると思います。

出品を開始して3か月程経ったころでしょうか、新作のゲームソフトで、全国的には品薄になっていたアイテムがあったのですが、我々の手元には在庫があった。そのような売れ筋の商品をできるだけ在庫を切らすことなく提供し続けた結果、短期間でかなり売り上げが伸びましたので、これは、という手応えを感じましたね。
きちんと調整した楽器を届けることで、 リピーターを獲得

Q: ネット通販のメリットとして、地域的なハンデがカバーされるという点が挙げられると思うのですが、実感としてはいかがでしょう?

関東圏のお客様が増えましたね。うちでは高い楽器、それこそ10万円、20万円するような楽器は、何本もある中から「これは」と思える1本をセレクトして仕入れて、きちんと調整を行ってから販売しています。そのようにこだわって販売している商品を購入してもらえると、その後もリピーターになってもらえる確率が高いです。それこそ後々、何本も買ってくださる。関東のお客様には、そういう優良リピーターになって下さる方が多い傾向があるようです。東京ならば、それこそあちこちに大きな楽器店もあるはずなのに、わざわざうちで買ってくださるというのは、やはりとても嬉しい点です。

Q: 今後の課題や展望について語っていただけますか?

関東の大手楽器店などと話をしても、ネット通販からの売り上げが50%位を占めていると聞きます。楽器業界は縮小傾向にあると言われていますが、まだまだネットで売り上げを伸ばせるチャンスはあると考えています。そのためには商品数を増やし、売るための効率を上げること、例えばネット通販専任のスタッフを置くなど、力を入れなければならないとは考えています。

楽器を始める時、一番はじめに買う楽器って、本当に重要だと思うんです。最近だとものすごく安い楽器なんかも売られていたりしますが、大して調整されていないようなものから始めてしまうと、続けてもらえるのかな?という疑問がありますね。それこそうちなら安価な楽器でも、続けてもらえるだけのものを提供できる自信はあるのですが。音もそうですが、弾き易さ、弦の押さえやすさとか、調整次第でそのあたりが大きく違ってきます。ネックが反っているギターだと、どうやってもうまくは弾けないわけなのですが、初心者にはそこがわからず、下手だから弾けないと思って、やめてしまうんですよね。良い状態の楽器を届けることで、届けた先のお客様が楽しんで楽器を続けてくれて、結果としてまた上位モデルを購入して下さる、ということを理想に続けていきたいですね。